不動産を売る際は「仲介」と「買取」どっちがおすすめ？

不動産売却を検討する際は、どのような方法で売るか悩むことでしょう。そこで今回は、不動産売却の2通りの方法「仲介」と「買取」について詳しく解説します。また、仲介と買取それぞれのメリットと注意点もまとめて解説するので、不動産売却を検討している人はぜひ参考にしてください。

不動産買取と仲介の違い

不動産売却には「仲介」と「買取」の2つの方法があり、それぞれの違いを理解することが重要です。まず、仲介とは、不動産会社が一般の個人買主を探して売却をサポートする方法です。これに対し、買取は不動産業者が直接物件を購入する方法で、買主は業者となります。

この2つの主な違いは「買主」「売却期間」「成約価格」にあります。仲介の場合、買主は主に一般の個人であり、買主が見つかるまでに時間がかかることが一般的です。売却期間は通常3か月前後とされ、市場相場に近い価格で売却することができます。ただし、購入希望者との交渉や手続きが必要であり、売却までに時間がかかる場合があります。

一方で買取では、買主が不動産業者であるため、物件を迅速に売却可能です。通常、売却完了までに1か月程度で済み、スピーディーな取引が可能です。しかし、買取価格は市場相場の約6～8割程度と、仲介での売却価格に比べて低くなる傾向があります。そのため、急いで売却したい場合や条件に合う買主が見つからない場合には、買取が有利です。

このように、仲介と買取はそれぞれメリットとデメリットがあります。売却方法を選ぶ際は、自分の希望する売却期間や売却額に合わせて判断することが重要です。

不動産仲介のメリット・注意点

不動産売却において仲介を依頼することには、いくつかのメリットと注意点があります。

メリット

仲介の最大のメリットは、市場相場に近い価格で物件を売却できる可能性が高いことです。買取では、不動産会社が利益を確保するために成約価格が低くなる傾向があります。しかし、仲介では一般の個人が買主となることが多く、相場価格に近いか、場合によってはそれ以上の価格で売却できることがあります。

また、仲介では不動産会社が売却活動をサポートしてくれるため、プロの視点からアドバイスを受けながらスムーズに売却を進めることが可能です。不動産売買に関する知識や経験が少ない場合でも、不動産会社のサポートにより安心して売却活動を行うことができます。買い手の探し方や交渉など、専門的なサポートを受けられる点も大きなメリットです。

注意点

一方で、仲介を依頼する際にはいくつかの注意点も存在します。まず、仲介では買い手が見つかるまでに時間がかかることが一般的です。また、買主が住宅ローンを利用する場合は審査が必要であり、その結果次第で売却が遅れることもあります。

買い手がスムーズに見つからない場合、売却活動が長期間続く可能性もあるため、急いで売却したい場合には不安材料となるでしょう。さらに、仲介では売買契約が成立すると、不動産会社に対して仲介手数料を支払う必要があります。

仲介手数料は法律で上限が定められており、例えば売却価格が400万円を超える場合「物件価格の3％＋6万円＋消費税」が上限となります。手数料の支払いがあるため、売却価格から一定額が引かれる点に注意が必要です。

不動産買取のメリット・注意点

不動産買取にも、メリットといくつかの注意点があります。

メリット

不動産買取の最大のメリットは、売却までの時間が短縮できることです。仲介に比べて、買取は短期間で売却が完了します。不動産会社が買主となるため、買取価格に合意すれば即売却となり、最短で1週間で売買契約が成立し、1か月程度で残代金の決済まで完了します。特に急いで現金が必要な場合には、買取が非常に有効な方法です。

さらに、買取では、売却する物件の掃除や修繕を行わなくて済む点も大きなメリットです。仲介で売却する場合、内覧に備えて掃除や修繕をする必要があります。しかし、買取では不動産会社が物件をリフォームして再販するため、売主は手間をかけずにそのまま売却できます。このため、手間やコストをかけずに売却を進めることが可能です。

注意点

一方で、不動産買取にはいくつかの注意点もあります。まず、買取の最大のデメリットは、成約価格が仲介に比べてかなり低くなることです。買取業者は買い取った物件をリフォームして再販するため、仕入れ価格を低く設定する傾向があります。

そのため、買取価格は市場相場の6割から8割程度となり、仲介で売却した場合よりも低くなることが一般的です。そして、買取業者との契約では、信頼できる業者を選ばないとトラブルに巻き込まれる可能性もあります。特に悪徳業者に依頼すると、不当に安い価格で買い叩かれることや契約内容に問題が生じることがあります。

このようなリスクを避けるためには、信頼できる業者を事前に調査し、契約内容を十分に確認することが重要です。

まとめ

不動産売却には「仲介」と「買取」の2つの方法があり、それぞれにメリットと注意点があります。仲介は、市場相場に近い価格で売却できる可能性が高く、不動産会社のサポートを受けながらスムーズに進められます。しかし、売却までに時間がかかり、仲介手数料が発生することがほとんどです。一方、買取は短期間で売却を完了でき、掃除や修繕の手間が省けます。しかし、成約価格が低くなり、業者選びに慎重を要します。急いで売却したい場合や手間を省きたい場合は買取が適しており、価格を重視する場合は仲介が有利です。