農地を売るのは難しい?売却方法を解説!

公開日:2024/10/15 最終更新日:2024/06/25
農地

農地は、売却が難しい傾向にあります。そして、近年の少子高齢化の影響で「農業を引退したいけど土地の売却ができなくて困っている」という声が増えつつあるのです。しかし、使わない農地を持っていると、手間や費用が発生してしまう懸念があります。今回は、農地の売却がなぜ難しいのかと、売却方法について詳しく解説します。

なぜ農地の売却は難しいのか

まず、農地売却が難しい原因を詳しく解説していきます。

農地法の規制

農地の売却が難しい理由は、主に農地法の規制にあります。農地法により、地目が農地のまま購入できるのは、農業委員会の許可を得た農家に限られています。そのため、農業を始めたいと考える人がいても、簡単に売却できないのが現実です。

農地の地価下落が続いている

さらに、農地の地価が下落し続けていることも大きな要因です。農地価格の低下の背景には、農業への意欲の減少や後継者不足、農業収益に見合った価格での収益が得られないことが挙げられます。こうした要因により、農地を買いたい人が減少し、結果的に農地の価格は下がり続けています。

農地の売却価値の低下は耕作放棄地増加につながっている

農地の売却の難しさは、耕作放棄地の増加につながっています。耕作放棄地とは、過去1年間耕作がおこなわれておらず、今後数年の間に耕作予定がない農地を指します。

耕作放棄地の面積は1990年には21.7万ヘクタールでしたが、2015年には42.3万ヘクタールまで増加しています。農地を売却する難しさが耕作放棄地の増加を助長していると言えるでしょう。

使わない農地を持つリスクとは

使わない農地を持ち続けることのリスクも無視できません。農地の固定資産税がそれほど高くないからといった理由で所有し続けたり、代々の農地を自分の代で売ることに抵抗を感じる人が多いのが現状です。

しかし、農地が放置されると、管理が大変であるだけでなく、雑草や害虫の被害で近隣に迷惑をかけてしまいます。草刈りの手間や業者への依頼費用もかさみます。リスクを避けるにも、使わない農地は早めに売却することが大切です。

農地を売却する2つの方法を紹介

農地を売却する際には、主に2つの方法があります。「農地のまま売却する方法」と「農地から別の用途に転用して売却する方法」です。それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。

農地のまま売却する

まず地目が農地のまま売却する場合についてです。農地の購入者を見つけることが最初のステップです。しかし、地目が農地の土地を購入できるのは、農業委員会に許可を受けた農家や農業参入者に限られます。次に、農地を売る際には、農業委員会の許可を条件に売買契約を締結する必要があります。

これは、契約内容が不透明なままだと、トラブルの元となるためです。売買契約が成立したら、農業委員会に許可の申請をしましょう。提出する書類は農業委員会ごとに異なる場合があるので、事前に確認しておくことが重要です。

その後、許可をとる前に所有権移転請求権の仮登記を申請することを推奨します。最後に、農業委員会の許可が下りたら、本登記となる所有権移転登記をおこないましょう。

農地転用して売却する

次に農地転用して売却する方法についてです。農地転用とは、農地を農地以外の地目に変更することを指します。例として、農地を宅地、駐車場、資材置場などにするケースがあります。農地を別の用途に転用して売却する際は、不動産や買取業者に売却を依頼することが一般的です。

農地売買の経験が豊富で、転用許可の申請や手続きに精通した業者に相談するのが賢明です。農地の転用許可を得るためには、農地法第5条の許可が必要です。転用許可は農地の種類(市街化調整区域かどうか)や広さによって異なるほか、農地の面積が4ヘクタール以上の場合は農林水産大臣の許可が必要となります。

これらの細かい条件については、買取を依頼する業者とよく相談しておくことが重要です。契約を結んだ後は、農業委員会に転用許可申請をおこないます。この際も、許可前に所有者移転登記の仮登記をおこなうことが推奨されます。農業委員会の許可が出たら、本登記と代金の支払いをおこない、手続き完了です。

農地を少しでも高く売るにはどうするべきか

最後に、農地を少しでも高く売却する方法を解説します。

複数業者に査定を依頼する

まず、複数の業者を比較することが重要です。農地査定に決められたルールはないため、3社以上の業者に査定を依頼して適正な価格を把握しましょう。

農地を5年以上所有してから売る

次に、5年以上所有してから売る方法があります。土地を売却して得た利益に対する譲渡所得税は、所有期間が5年を超えると税率が低くなります。5年以内の税率は所得税30%、住民税9%ですが、5年を超えると所得税15%、住民税5%に下がります。

農地をきれいに保つ

また、農地を綺麗に保つことも大切です。放置すると雑草が生え、不法投棄のリスクもあります。不法投棄されたゴミの処分費用は所有者負担となるうえ、見た目が悪いとさらに売るのが難しくなります。定期的な管理で農地の状態を良好に保つことが、高値で売るためのポイントです。

まとめ

農地の売却は基本的に難しいですが、適切な方法を理解し実践すれば可能です。まず、農地法の規制により売却には農業委員会の許可が必要で、これが難しさの一因です。また、農地の地価下落や耕作放棄地の増加も売却を難しくしています。

しかし、放棄された農地は管理が大変で、リスクも伴います。売却方法としては「農地のまま売却する」と「農地転用して売却する」の2つがあります。少しでも高く売るためには、複数業者に査定を依頼し、5年以上所有する、そして農地を綺麗に保つことが重要です。これらのポイントを押さえて、早めに対策を講じましょう。

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